ピンサロ嬢の耳に届いていない

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白いタオル地のバスローブに、こぼれた雫が光りながら、染みていった。思わず携帯を奪い取った。「おい、どうしたんだ」「・・・あの、ご主人なんですが・・・バイオリン、がんばれよって、言ってました。それを伝えたくて楽屋まで来たそうです。それをぼく達が止めたものですから押し問答になってしまって・・・ご主人、泣いてました・・・俺は恥かしいって・・・皆の前で・・・」「そうかなのか・・・わかった。ありがとう」携帯を閉じた。溢れる涙を指にすくっている。
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